子供からお年寄りまで嬉しい栄養素がたくさん!
マグロの脂にはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれています。
DHAとEPA以外にも、鉄分や美肌効果のあるビタミンEなどが含まれています。また、血合いに多く含まれているタウリンは貧血予防、肝臓の強化、強心作用、不整脈の改善、血中コレステロールの減少など様々な効果があると言われています。
血液サラサラ効果を期待できるEPAやDHAは「動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中」などの病気を防ぐ働きや、血中の中性脂肪値を減らす働きがあるとして注目されている成分です。ヒトの体内で合成されないため、不足しないよう食べ物から摂る必要があります。
EPAやDHAは脂質に含まれる成分であるため、マグロの脂身に多く含まれます。もちろん赤身の部分にも含まれます。
筋肉や細胞を作り免疫機能を維持する「タンパク質」
たんぱく質は筋肉や細胞の材料となり、私たちの体が作られる際に欠かせません。また、たんぱく質が極端に不足することで、免疫機能の低下が起こることも知られています。成長期の子どもはもちろん、筋肉をつけたいトレーニング中の方やダイエット中の方、食事量が低下してきた高齢者など、さまざまな年代で不足することなく補いたい栄養素です。
鉄
貧血予防に「鉄」
鉄は、鉄欠乏性貧血の予防に必要です。マグロに含まれる鉄は「ヘム鉄」といい、吸収率が約65%といわれております。鉄が不足することで起きる貧血は疲れやすさ・めまい・息切れ・頭痛などさまざまな不調を引き起こす原因となります。女性は鉄が不足しやすいため積極的な摂取を心がけましょう。
骨の健康づくりに必要「ビタミンD」
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、骨の健康づくりに必要です。ビタミンDが不足すると、骨粗しょう症や骨折のリスクが高まることが知られています。ビタミンDは野菜には含まれず、きのこ類や魚介類に多く含まれるため、意識的に取り入れる必要があります。
高血圧を防ぐ「カリウム」
カリウムは、高血圧の予防のために摂取が推奨されている栄養素です。高血圧の原因となる余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧を下げる働きがあります。カリウムは野菜に多く含まれる栄養素ですが、マグロのような魚などの動物性の食品にも意外にも含まれています。
よく食べられる種類が5つあります。もっとも高級種なのが「クロマグロ(本マグロ)」でお正月に行われる初競りで話題になります。ついで「ミナミマグロ(インドマグロ)」。EPAやDHAをはじめとするさまざまな栄養素を豊富に含みます。一方で、もっともポピュラーなのが「メバチマグロ」です。回転寿司や刺身としてよく用いられています。EPAとDHAはクロマグロに次いで多いため、手頃でありながら栄養豊富な種類といえます。ほかにも、鉄が豊富なのがキハダマグロ、ビタミンDが豊富なのがビンチョウマグロです。こちらは「ツナ缶」に加工されることも多く、手軽な栄養補給に役立つでしょう。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)
赤身のほうが脂質が少ないためカロリーが低く、またカリウムや鉄も多く含まれています。一方で脂身は、脂質が多い分カロリーが高くなっていますが、EPAやDHAの含有量は優れています。取り入れたい栄養素によって部位を選んでもよいですし、ダイエット中の方は赤身を選ぶようにするなど、目的によって上手に使い分けましょう。