マグロとは?


サバ科マグロ属の硬骨魚の総称でクロマグロ・メバチ・キハダ・ミナミマグロ・ビンナガなどをいいます。クロマグロのことを指すことも多いです。大きいものは体長3メートル、体重400キロ以上に達します。また、出世魚ともされていて「カキノタネ→メジ→チュウボウ→ダルマ→マグロ」と成長度合いや地域によって呼び方が変わります。マグロは時速20~30キロメートルで止まること無く泳いでいます。高速で泳ぐことで口からエラへ海水を通し、多量の酸素を取り込んでいるのです。そのため、泳ぎを止めてしまうと、窒息して溺れてしまいます。

種類と漁場


漁法によっても評価が変わる


漁法は、延縄(はえなわ)漁、まき網漁、定置網漁、1本釣りの4つです。

 

  1. 延縄(はえなわ)漁:ブイを浮き代わりに「巨大な釣り」をするような漁法です。比較的身を傷めずに収獲することができます。
  2. まき網漁:魚群探査機で群れを見つけたら大きな網を巻くように張って収獲する方法で、大量に収獲するのに適しています。
  3. 定置網漁:海中の定まった場所に網を設置しマグロを誘い込み収獲します。「罠」のようなイメージです。 陸近くに張られるので定置網で収獲されたマグロは鮮度がよく、まき網ほど大量にはならないので水揚げの際の傷みも少ないです。
  4. 一本釣り:青森の大間など、豊洲市場の年始の初セリを目指して大物を釣る漁師の姿が有名です。最も魚体に傷みを与えない方法です。

 

それぞれの漁法にはそれぞれの良さがあります。豊洲の仲卸は季節と漁法と1匹1匹の状態を見て、良いマグロを選別します。

延縄漁のイメージ

まき網漁のイメージ

定置網漁のイメージ

一本釣りのイメージ


※イラストは農林水産省のホームページより引用しております

美味しさは種類・魚体・部位で違う


マグロは品種ごとの美味しさの違いに加え、部位による違いもあります。

マグロなどの大きな魚は、半身をさらに背骨にそって背側と腹側に分けた「四分一」状態に捌かれます。それをさらに3等分にし、半身で6等分、1匹で12等分を目安に分解されます。

  • 背側(赤身中心):背節かみ・背節なか・背節しも
  • 腹側(トロ中心):腹節かも・腹節なか・腹節しも

 

価値の高いのは?


腹側:かみ>なか>しも

の順番で高値でトロが中心ですが、赤身も取れます

 

背側:かみ>なか>しも

の順番で高値で赤身が中心です

  • 大きな魚体は、背側(かみ・なか)の赤身でも脂がうっすらのっていることがあり、濃厚です。
  • 料理店では握りや刺身に出来る大きさにさらに細かく分けられていきます。
  • 一口に、大トロ・中トロ・赤身といっても魚種・大きさ・部位の違いで、味わいが変わります。
  • 季節・海域によっても味わいに変化があります。

今食べているマグロが、どんな種類や部位かを聞きながらお召し上がりいただけると、新たな発見があるかもしれません。